ひとり読みの始まり。フェーズ1の「絵本期」での読書とは?
2026.10.21

これまで読み聞かせを楽しんできたお子さん。ひらがなを読めるようになり、「そろそろひとりでも絵本を楽しんでほしいな」と思う保護者さまも多いのではないでしょうか。
けれど、読み慣れた短い絵本は声に出して読めても、少し文章の長い本をすすめると、なかなか読んでくれない。
「本は好きなはずなのに、どうしてひとり読みにつながらないんだろう?」と思ってしまいますよね。
そんなとき、お子さんは、書いてある文字を自分で読み取る壁にぶつかっているのかもしれません。実は、お子さんが自力で本を読めるようになるには、ひらがなを覚えた後もサポートが必要です。
この記事では、ひとり読みのスタートラインであるフェーズ1「絵本期」で、読む本やお子さんの読み方がどう変わるのか、そして、その歩みをどう支えればよいのかを解説します。

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「絵本期」で読む本はどう変わる?
短い言葉や繰り返しを楽しめる絵本から、文章を追ってお話を楽しむ絵本へ。「絵本期」では、読む本がこんなふうに変わっていきます。

見た目はどれも絵本ですが、自分で読み取る言葉が増えると、お子さんにかかる負荷が変わります。一体、どんな壁にぶつかるのでしょうか?
ひらがなは読めるのに、本を楽しめないのはなぜ?
この時期に大きな壁となるのが、文字を音に変える作業です。
たとえば、大人が「おさかなやさんで」という文字を見たときには、意識せずとも「お魚屋さんで」と読めますよね。しかし、読むことに慣れていないお子さんは、「お・さ・か・な・や・さ・ん・で……」と、1文字ずつ文字を音に変える作業で精一杯になってしまうことがあります。
このように、一つひとつの文字を音にすることに力を使い切ってしまうと、その言葉が何を表しているのか、どんなことが書かれているのかまで考える余裕がなくなります。

文字を読むことに苦戦するこの時期のお子さんは、絵だけを見ながらどんどんページをめくったり、少し長い文を読み終える頃には「何の話だっけ?」となったりすることもあります。
「ひらがなは読めるのに、どうして本を読まないの?」と感じる姿の背景には、こうした負担があるのかもしれません。
⚠️ひとり読みの本を、急に難しくしていませんか?
お子さんの読書を見守っていると、「せっかくひらがなを読めるようになったのだから、もう少し文字の多い本を」と、読み聞かせで楽しんでいた本より難しい本を渡したくなることもあるかもしれません。
しかし、読み聞かせでは大人が担っていた「文字を読み取ること」を、ひとり読みではお子さん自身が担います。さらに文章の長さや難しさまで加わると、お話を楽しむ前に疲れてしまい、本を読むことが「大変なもの」になってしまうことがあります。
だからこそ、ひとり読みもまずは「楽しく」。
「楽しく→たくさん→幅広く」で進めることで絵本期の壁を乗り越えていきましょう。
「楽しく→たくさん→幅広く」で、読む力を育てよう
文字を読み取る負担を少しずつ軽くしていくために、「楽しく→たくさん→幅広く」の順番で壁を越えていきます。

1. 楽しく
まずは、「文字を読むことでお話が進んで楽しい!」という体験をしてもらうことが最優先です。お子さんがとにかく楽しく読める1冊を見つけましょう!
お気に入りを1冊見つけることが大切なので、もしも選んだ本が合わなかった場合は、読み進めずに次の本へ進んでしまって大丈夫です。
「楽しく」のステップで文字を読むことがワクワクすることだと知ることで、「たくさん」「幅広く」読めるようになっていきます。
2. たくさん
楽しめる本を見つけたら、『りんごかもしれない』『パンどろぼう』と同程度の長さの絵本をたくさん読みます。
たくさん読むうちに、文字を音に変える作業が少しずつ滑らかになっていき、書かれている内容を楽しむ余裕が生まれてきます。
お子さんが同じ本を繰り返し読みたがる場合は、何度繰り返してもOKです。同じ本を繰り返し読むことも、文字を音に変える作業を滑らかにする練習になります。
3. 幅広く
慣れた本を楽しめるようになってきたら、少し違う展開の絵本も読んでみましょう。物語を追いながら、「次はどうなるんだろう」と楽しむ経験を増やしていきます。
絵だけで楽しめるシンプルな繰り返し絵本から、少し複雑な展開のお話についていけるようになることが、次のフェーズへの準備になります。
実際、絵本ばかりで大丈夫? 受講生の読書履歴から見る絵本期の歩み
先ほど、絵本期は「楽しく→たくさん→幅広く」で進むことをお話ししてきました。では、実際、お子さんはどんな過程を経て次のフェーズへ成長していくのでしょうか。
ここからは、絵本期を半年かけて乗り越えた実際のヨンデミー受講生のあるお子さんの読書の歩みを振り返りながら、絵本期を見守る時のポイントを紹介します。

こちらのお子さんの読書の記録からは、絵本期をおうちで見守る中でのお悩みと解決のヒントが見えてきます。

次のフェーズに進んだら、また「楽しく」からスタートします。次のフェーズの本を楽しめる土台は、しっかり絵本期で力をつけることで整っていきます。
今の絵本を楽しむことが、その先の読書につながります
「絵本期」は、文字を読み取ることに慣れ、自分でお話を楽しむ余裕を育てる時期です。同じ本を繰り返すことも、簡単に見える本をたくさん読むことも、そのための大切な経験になります。
ここで育った力は、次のフェーズ2「挿絵付き読みもの期」で、より長い文章やお話を楽しむ土台になります。
「もっと難しい本を」と急ぐ前に、今、お子さんが楽しく読める本を大切に。「楽しく→たくさん→幅広く」を道しるべに、ひとり読みの歩みを支えていきましょう。
▽フェーズ1・絵本期の乗り越え方について解説する保護者説明会を開催します!
10/30(金) 11:00〜11:45 フェーズ1・2「すすめた児童書を開かない…。絵本を楽しむ子の次の一冊の選び方」
「文字を読むのに精一杯」「説明が増えると話を追いにくい」「知らない言葉で止まる」など、この時期のつまずき方はさまざま。
今回の説明会では、実際の受講生の例を見ながら、どこで読むのが止まり、どんな本や関わり方が次の一歩につながったのかをご紹介します。
▽フェーズ1・絵本期を乗り越えたヨンデミー受講生の体験談はこちら
▽次のフェーズ:挿絵付き読みもの期については今後解説いたします。
▽ぜひ感想をお聞かせください!


