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読書教育の教科書

絵本から活字への架け橋! フェーズ2の「挿絵付き読みもの期」の読書とは?

2026.10.24

絵本から活字への架け橋! フェーズ2の「挿絵付き読みもの期」の読書とは?

お子さんが一人でいろいろな絵本を楽しめるようになってくると、こんな思いが芽生えてくるのではないでしょうか。

「絵本も楽しめるようになったし、そろそろ文字の多い本も読んでほしいな」

けれど、いざ絵本以外の本をすすめてみると、なかなか開いてくれない。そんなことも多いかもしれません。

そんな足踏み、お子さんのやる気や能力の問題ではないことがほとんどなんです。

大きな理由は読書フェーズが「挿絵付き読みもの期」へと移り、読む本の種類や本との向き合い方が変化することにあるんです。

この記事では、絵本と活字の本の架け橋となる「挿絵付き読みもの期」とはどのような時期なのか、そして、お子さんがこのフェーズでどのように読書の力を身につけていくのかを詳しく解説します。

▽「読書家ロードマップ」とは何か知りたい方はこちら

「挿絵付き読みもの期」で読む本はこんなに変わる!

短い会話文と絵が中心だった簡単な絵本から、「挿絵付き読みもの期」に入ると、読む本の様子はこんなに変化するんです。

『あたりかも』きたじまごうき 作・絵(PHP研究所);『からすのパンやさん』かこさとし 作・絵(偕成社);『にんきもののひけつ』森絵都 文、武田美穂 絵(童心社);『かいけつゾロリのドラゴンたいじ』原ゆたか 作・絵(ポプラ社)

一つ前の「絵本期」では、絵に添えられた比較的短い文章を読みながら、お話の展開を楽しむことがほとんどでした。

ところが「挿絵付き読みもの期」に入ると、一冊の文字数が増え、1ページあたりの文章量もぐっと多くなります。絵を見るだけでは物語の流れを追えなくなり、文章を読み、その内容を頭の中でつなぎ合わせて理解することが必要になってくるんです。

このフェーズでお子さんが越える「3つの壁」

新しいフェーズに入り、本のレベルや読み方がぐっと変わると、その変化に戸惑うお子さんも少なくありません。これまでスラスラ読めていたのに、思うように読み進められなくなり、これまでのように読書を楽しめなくなってしまうこともあります。

そんな姿を目の当たりにすると、保護者さまも不安に感じるかもしれません。

では、読書が次のステップへ進むこの段階で、お子さんは具体的に何につまずいているのでしょうか? 実は、その背景には大きく分けて「3つの壁」があるんです。

1. 「長さ」の壁

絵本の頃は1冊あたり1,000文字程度だった文章量が、多いものでは1万文字ほどにまで一気に増えます。

文字数が大きく増えることで、これまでと同じ読み方や集中の仕方ではお話を理解するのが難しくなります。それによって「本を読むのって大変」とお子さんが感じ、読書が楽しくなくなってしまうことが多いんです。

だからこそ、読書を楽しみ続けるには、まずは「長い文章への抵抗感をなくすこと」が不可欠な第一歩になるんです。

2. 「地の文」の壁

これまでは「絵」と「セリフ」で理解できていた物語の状況が、このフェーズからは会話以外の「地の文」で描写されることが多くなります。

ただ文字を目で追うだけでなく、書かれた情報をもとに、風景や登場人物の心情を頭の中で想像する力が求められます。

そのため、まだ長文に慣れていないお子さんは文字を追うだけで精一杯になってしまい、読んだ内容を頭の中で「映像化」することに苦戦してしまうんです。

3. 「語彙」の壁

本の中に情景描写や状況説明が増えてくると、普段の会話では使わないような言葉や、少し難しい表現がたくさん出てくるようになります。

そのような言葉の意味がわからないと、たとえ文字として読めたとしても状況をイメージすることができず、お子さんはお話に置いてきぼりになってしまうんです。

知らない言葉につまずいて物語の流れを見失うことがないよう、読書を通じて少しずつ語彙を増やしていくことが必要になります。

活字への移行をスムーズに! 読書の基礎力も「楽しく→たくさん→幅広く」で育てよう。

それでは、お子さんはどのように「3つの壁」を乗り越えていけばいいのでしょうか? そのためにはこのフェーズでも、「楽しく→たくさん→幅広く」を軸に読書に取り組むことが鍵になるんです。

1. 楽しく

文章が長くなっても、お子さんが読書を楽しむためには、まずはお子さんの好みに合った本を見つけることが必要です。

好きなジャンルや気に入った挿絵など「ここが好き!」と思えるポイントは、お子さんが長い文章を読み進めるうえで強い支えになってくれます。

長い本であっても「まずは冒頭の3ページだけ読んでみる」といったつまみ食い読書を取り入れながら、お子さんが楽しいと感じられる一冊を見つけていきましょう。

2. たくさん

お子さんが楽しめるジャンルやシリーズがわかったら、まずは似ている傾向の本をたくさん読んでみましょう。「好き」が後押しになると、少し難しい本でも頑張って読むことができます。

また、長めの本であれば、数日間に分けて読むなど、時間をかけて一冊の物語に向き合う経験を積むことも大切になります。

こうした読書の経験を多く重ねていくことで、長い文章を読み通す力や、文字情報から世界を想像する力を着実に育てていくんです。

3. 幅広く

好きな本で読む力がついてきたら、次は他のジャンルやテーマの本にも挑戦してみましょう。

一つのジャンルやシリーズばかりを読んでいると、文章を読む力自体はついても、知っている語彙や表現に偏りが出てしまうことがあります。

その偏りをなくし、どのような本でもスムーズに読めるようになるために、さまざまな文章に触れ、理解できる言葉の幅を広げていきます。

もし、知らない言葉が多く、お子さんが読みにくそうな場合は、読む本のヨンデミーレベルを下げたり、絵本の力を借りたりすることも大切です。焦らずに少しずつ、お子さんの興味を広げていくことで、どのようなジャンルでも長い文章を読めるようになっていきます。

受講生の一例から、フェーズ2の道のりを解説

受講生の一人であるツムギ(仮名)さんも、フェーズ2の壁を乗り越え、文章を追いながら物語を楽しむ力を身につけたお子さんです。

小学校へ入学した頃から絵本以外の本にも少しずつ挑戦し始めたツムギ(仮名)さん。そこから「挿絵付き読みもの期」の読書を重ね、こんな道筋をたどってきたんです。

このようなツムギ(仮名)さんの歩みを振り返ると、お子さんの「挿絵付き読みもの」へのレベルアップに対して感じることの多い3つの不安と、それを解消するためのヒントが見えてきます。

ツムギ(仮名)さんの道のりが示すように、フェーズ2でいろいろな本を行き来して読むことで、お子さんはじっくりと「文章で物語を楽しむための基礎」を蓄えているんです。

「挿絵付き読みもの期」で蓄えた読む力が、その先の読書を支えます。

「挿絵付き読みもの期」は、文字だけで物語の展開を追えるようになるための、とても大切な時期です。

「そろそろ絵本は卒業かな?」と成長を期待する分、つい焦りや不安を感じてしまうこともあるかもしれません。でも心配せずに、さまざまな本を読むお子さんを見守ってあげてください。

「楽しく→たくさん→幅広く」を大切にすることで、お子さんは文章で物語を楽しむための基礎力を育て、少しずつ難しい本を読めるようになっていくはずです。

ここでじっくりと育んだ力は、その先の豊かな読書習慣を支える一生の武器になります。お子さんが「楽しい!」と思える本と一緒に、成長の歩みを温かく見守ってあげてください。


▽フェーズ2・挿絵付き読みもの期の乗り越え方について解説する保護者説明会を開催します!

10/30(金) 11:00〜11:45 フェーズ1・2「すすめた児童書を開かない…。絵本を楽しむ子の次の一冊の選び方」

「絵本ばかりを読んでしまう」「文章が長いのを嫌がる」「絵が少ない本でも、ちゃんと理解できているのか心配」など、この時期の読書にもさまざまな不安があると思います。

今回の説明会では、実際の受講生の例を見ながら、どうやって絵本からステップアップし、次の読書に進めるのか、ロードマップをもとに解説します。

▽フェーズ2・挿絵付き読みもの期を乗り越えたヨンデミー受講生の体験談はこちら

▽次のフェーズ:ブリッジ期については今後解説いたします。

▽ぜひ感想をお聞かせください!

ずみ

ヨンデミー 編集部