【佐藤ママ×ヨンデミー】「国語の点が乱高下する……」 中学受験の合格を決める国語力の鍛え方
2026.06.03

今回は、4人のお子さんを全員東大理III合格へと導いた「佐藤ママ」こと佐藤亮子さんと、Yondemy代表の笹沼が対談。
中学受験において国語が「最後の砦」と呼ばれる理由から、文章を頭の中で映像化する「2Dを3Dにする力」の育て方まで、たっぷりとお話を伺いました。

佐藤亮子さん(佐藤ママ)
浜学園アドバイザー。お子さん全員が浜学園で学び、三人のご子息が灘中・高(神戸市)、ご息女が洛南高附属中・高(京都市)から、東京大学理科Ⅲ類に合格している。

笹沼颯太
株式会社Yondemy代表取締役。
筑波大学附属駒場中・高等学校、東京大学経済学部卒業。
YondemyのMissionは「日本中の子どもたちへ、豊かな読書体験を届ける」。
日本中の子どもたちの読書離れという課題を解決するために、「読書を習うという文化を作る」というテーマを掲げ、子どもが読書にハマるオンライン習い事「ヨンデミー」というサービスを提供している。
目次
- 国語の点数の乱高下、放っておくと……。
- 読解が難しいのは、子どもの疑似体験が足りないから
- 文章題を解くには、2Dを3Dにする力が大切
- 「いきなり文字」よりも絵本で読解力アップ
国語の点数の乱高下、放っておくと……。
佐藤ママ:
「『国語の点数を上げるには、どうしたらいいですか?』と保護者の方からよく質問をいただきます。点数が乱高下してしまって安定しない、でも家庭でどう教えたらいいかわからないそうです。
『あれ、うちの子は国語の点数が取れないな』と気づいていてはいても、伸ばし方がわからない保護者さまが多いんですよね。」
笹沼:
「他の教科はできても、国語で点を落としてしまうタイプのお子さんもいますよね。」
佐藤ママ:
「そうなんです。算数や理科が得意でも、国語の点数が安定しない子がいます。そのままだと、入試本番でも結果は国語の出来次第になり、ほとんど運の勝負になってしまうんです。」
笹沼:
「灘中学校などの国語の試験が重要な学校では、国語の問題との相性が悪くて合格を逃してしまう子もいると聞いています。」
佐藤ママ:
「本当に怖いですよね。中学受験では、国語って『最後の砦』なんですよ。」
読解が難しいのは、子どもの疑似体験が足りないから
笹沼:
「佐藤さん、どうして国語ってこんなに難しいんでしょうか。」
佐藤ママ:
「やはり、『体験していないと分からないこと』を読むからだと思います。大人なら自分の経験や見聞きしたことを使って想像できますが、子どもはそもそも経験が少ないんです。」
笹沼:
「なるほど。だから自分の『知らない世界』が出てくると理解が止まってしまう。」
佐藤ママ:
「そうなんです。たとえば『お父さんが朝から一人で目玉焼きを焼いている描写』を見つけた時、大人ならシングルファーザーかもしれないという可能性を考えることができます。しかし子どもは、『お父さんが料理をしている』で終わってしまうんです。」
笹沼:
「たしかに、人生経験の少ない子どもたちが想像することは難しいですよね。こういう文章を読み解くためにできることってあるでしょうか。」
佐藤ママ:
「もちろん実体験が一番ですが、全部を体験するのは現実的ではありません。」
笹沼:
「そうなんですよね。最近、『今の子どもは雪合戦を知らない』という話を聞きましたね。雪がなかなか降らない地域の子どもにとってはイメージしにくい単語なのだそうです。スキー場に行けば雪に触れられるといっても、費用や時間の問題があります。」
佐藤ママ:
「だからこそ、絵本や本で疑似体験をするのが大切ですよね。それらのなかで少しでも触れた体験があれば、問題を解くのが楽になりますし。だからわが家も、絵本から小説まで本当にたくさん読みましたね。」
笹沼:
「素晴らしいです。」
佐藤ママ:
「大人になっても実体験は限られているくらいだから、子どもにとって読書って絶対に大事なんです。勝負は『いかに幅広く、本を通して疑似体験をするか』ですよ。」
💡 本での疑似体験で、「記号接地」しよう!
「記号接地」とは、「言葉や数字(記号)を、現実の体験と結びつけて理解すること」を指します。
例えば、「雪合戦」という言葉。調べれば、雪を丸めて投げ合う遊びだということは分かります。しかし、雪合戦をしたときの楽しさや、背中に雪が入る冷たさなどは、調べてもなかなか分かりません。これらは雪合戦を実際にしたり、絵本で読んだりして、初めて現実の体験と記号を結びつけること(=記号接地)ができるものです。
文章題を解くには、2Dを3Dにする力が大切
佐藤ママ:
「最近は国語の読解力がないと、他の教科もできないんですよね。理科も社会も、説明文が長いです。算数の文章題なんて、読めないとスタート地点にも立てません。そのために、どの教科でも共通して必要なのは、『2Dを3Dにする力』なんです。」
笹沼:
「というと?」
佐藤ママ:
「文字という『平面の情報』から、頭の中で『立体的な映像』を作る力です。たとえば『太郎くんが池のまわりを走っています』という算数の問題。状況がイメージできれば、自然と図に置き換えて考えられますが、想像できないと難しいですよね。」
笹沼:
「なるほど、ぜひ訓練して伸ばしていきたいですね。」
佐藤ママ:
「このような訓練ができると、小学校に入って、塾のテキストなどで文字ばかりの教材が出てきても、それが動画のように動くんです。映像化しながら文章を読めたら国語の点数はもちろん、全体的な成績も確実に上がると言えます。」
笹沼:
「そうですね。この力は、全科目の土台ですからね。」
「いきなり文字」よりも絵本で読解力アップ
笹沼:
「しかし、初めから文字のみの本を映像化するのは難しいですよね。」
佐藤ママ:
「はい。だからまずは絵本から読み始めるんです。絵本を読んでいると、だんだん文字から映像化ができるようになる。絵本にはすでに絵として映像が描かれているので、子どもたちはそれを立体化しやすいですよね。」
笹沼:
「おっしゃる通りです。力を伸ばすためにも、無理して難しい本を読ませるのではなく、まずは絵本などの子どもが楽しめる本から始めてほしいですね。文字の多い本へ進んだ時にも、簡単すぎるくらいの本がおすすめです。具体的には『子どもが9割わかる本』を読むのがもっとも教育効果が高いんです。」
佐藤ママ:
「無理に本の難易度を上げようと焦らず、スモールステップで進めていくことが重要ですよね。段階を踏んで絵本から始め、最終的には文字を読んでいくのがいいですね。」
💡 レベルを上げることを急ぎすぎない
「小学4年生のうちにヨンデミーレベル45を目指そう!」などと言われると、「今子どもが読んでいる本のレベルが低いから、早く難しい本を読ませなきゃ。」などと焦ってしまいますよね。しかし、まずは本を楽しむことが大切です。読書を楽しめると、お子さんは本を好きになって、一生続く学びに繋がります。
▽難しい本を読むよりも、本を「楽しむ」ことが重要です。詳しく語ったミカタラジオも、ぜひご覧ください。
https://open.spotify.com/episode/72rVgyUdbafuIrVlGekUjm?si=SkGOpQKYTw6hgZxrf1Kg2A
佐藤ママ:
「他の教科にも言えることですが、国語は、集中して取り組めば半年で10点や20点は上がると思っています。」
笹沼:
「後編では、その読書で力を伸ばす具体的な方法を聞かせてください!」
▽後編はこちら
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