「次」が自動で流れるショート動画時代、子どもが「自分で選ぶ」意味とは
2026.08.21

創業以来、多くのご家庭にご好評いただいてきたヨンデミーの選書。
それを今、ヨンデミーは大きくリニューアルします。
背景にあるのは、ショート動画やSNSに触れながら生きる現代の子どもたちにとって
「自分で選ぶ」「自分の『好き』に気づく」
——そんな機会が失われつつあるのではないか、という危機感です。
💡 この記事でわかること
●動画視聴が日常になる一方、本を一切読まない子どもが増加
●動画視聴の裏で、子どもは自分の「好き」に気づく機会を逃している?
●自分で「選び」、「好きに気づく」ことが、学びに向かう原動力に
目次
子どもを虜にする、ショート動画の「短く、強い」刺激
本を読まない子どもたちは今、何を失っているのか
読書で「好き」に気づく。それが、一生モノの武器になる
参考資料
子どもを虜にする、ショート動画の「短く、強い」刺激
学校から帰ると、まず動画サイトを開く。
ショート動画を1本見終えると、すぐに次の動画が再生される。
飲食店での待ち時間にも、スマートフォンやタブレットがないと退屈してしまう。
これは現代の子どもたち、そして大人にとっても、ごく当たり前の日常です。
こども家庭庁の調査では、インターネットを利用する10〜17歳の、
平日の平均利用時間は1日約5時間でした(回答者3,072人)。
2022年度以降、2年続けて増加しています。
インターネットを利用する10〜17歳の
93.1%が、インターネットで「動画を見る」と回答。
小学生(10歳以上)・中学生・高校生のいずれでも、
インターネットの利用内容の第1位は動画視聴でした。
一方で、子どもたちの読書時間は減少しています。
ベネッセ教育総合研究所と東京大学社会科学研究所の「子どもの生活と学びに関する親子調査」。
それによると、2024年は小学1年生から高校3年生までの半数以上が、学校がある日の読書時間を「0分」と回答しました。
小学4〜6年生の平均読書時間も、およそ3割減っています。

読書と比べ、ショート動画はラクで楽しいコンテンツです。
展開は短くわかりやすく、字幕やテロップが要点を教えてくれる。
わからないところがあっても、立ち止まる必要はありません。
次々と差し出される刺激には終わりがなく、いつまでも楽しく見ていられる仕掛けが満載です。
そんなショート動画が日本中の子どもたちを惹きつけるなか、子どもの読書にも「ショート動画化」と呼べる変化が起きています。
子どもの読書は、「ショート動画化」しているのかもしれない
「小学生がえらぶ!“こどもの本”総選挙」では、全国の小学生が「いままで読んだ中でいちばん好きな本」に投票した結果を発表しています。
この選挙結果をふまえ、上位5作品の平均ページ数がどのように変化したのか、独自に集計してみました。


5年生は、第1回の124ページから第5回の56ページへ。
6年生は、226ページから111ページへ。
どちらも、およそ半分です。
第1回と比べ、子どもたちが「いちばん好き」と選んだ人気の本は、ずいぶん短くなりました。
もちろん、この数字だけで「ショート動画のせいで、子どもたちが長い本を読めなくなった」とは言えません。
ただ、いまの子どもたちの読書環境を考える、一つの手がかりにはなります。
本を読まない子どもたちは今、何を失っているのか
ショート動画から次の刺激が絶えず差し出される時代。
本を読まない子どもが増え、短い時間で楽しめる本が、学年を問わず強く支持されるようになっている。
その裏で、もっと大切なものが見過ごされているのではないでしょうか。
自分にぴったりの本に出会えたとき、
子どもの心のなかではたくさんの感情が生まれ、頭のなかでは驚きやひらめき、気づきが生じます。
「なんでだろう?」
「この本の世界に行ってみたいな。どこかにあるのかな?」
「この人が書いたお話を、もっと読みたい」
「この生き物にはこんな特徴があるんだ! じゃあ他の生物はどうかな?」
一方のショート動画では、そうした心の動きを捉える間もなく、次の刺激が始まります。
つまり本と向き合う体験のなかで、
自分の「好き」や「知りたい」に出会うかけがえのない時間が、減っているのではないでしょうか。

動画そのものを、悪者にしたいわけではありません。
一つひとつに立ち止まり、好きに気づいたり学びを得たりして、好奇心に基づいて次の動画を自ら探す。
そうして自分の「もっと知りたい」を起点に見たい動画を探すなら、動画は好奇心を深める強い味方にもなります。
問題は、自分の気持ちに気づくよりも先に、次の刺激が届き続けることです。
いま見終わった動画を、ゆっくり噛み砕いて理解する時間を取れないのだとしたら——
子どもたちは今、
自分の好奇心にしたがって次の一歩を「選ぶ機会」、
それによって自分の「『好き』に気づく時間」、
「好き」を「育てるきっかけ」を失いつつあるのではないでしょうか。
読書で「好き」に気づく。それが、一生モノの武器になる
ヨンデミーは子どもたちの未来を見据え、「子どもが好きに気づけること」こそが大切だと考えています。
子どもたちがこれから歩む将来にどんな職業が存在し、どんな知識が役に立つのか。
それは、大人にだって見通せません。
不確かな未来に備えるために、子どもたちは今、「自ら学び続ける力」を身につけることを求められています。
そして学校教育で「探究学習」を行う理由の一つが、ここにあります。
一つの問いに、一つの答えを教える。
そうした知識だけでは乗り切れない時代だからこそ、解き方や問いの立て方を自ら体験し、学びを掴む機会が公教育でも重要視されているのです。
子どもにとって一生モノの武器となる、「学び続ける力」。
ヨンデミーは、この「学び」にハマるための一番の原動力が、「好き」という気持ちだと考えています。
きみの「好き」がいちばんの原動力! ヨンデミーの新たな選書
私たちは、「好き」「知りたい」という気持ちに出会う最も身近な機会の一つが、「読書」だと考えています。
これまでもヨンデミーは、お子さんの「好き」を大切にしながら、読む力に合った次の1冊をおすすめしてきました。
でもお子さんたちには、もっと自由に本の世界を巡り、夢中になれるものと出会い、そこから自分の世界を広げてほしい。
そのために大切だと考えたのが、お子さん自身が「次の1冊を選ぶ」体験です。
コンセプトは、「きみの『好き』がいちばんの原動力!」

自分の「好き」を起点に、読む本を自分の手で選ぶ。
その本を楽しんでいるうちに、読む力が育つ。
楽しく学ぶなかで、「読みたい」「知りたい!」という探究心が芽生える。
このサイクルを繰り返して、一人ひとりの「好き」を育てる選書をお届けします。
詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
次の刺激を待つのではなく、「もっと知りたい」から、次の一歩を自ら選ぶ。
ヨンデミーはそんな読書体験を、すべての子どもたちへ届けることを目指します。
参考資料
- こども家庭庁「令和6年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」
- ベネッセ教育総合研究所「『読書をしない』子どもは10年前と比べて1.5倍に増加」
- 小学生がえらぶ!“こどもの本”総選挙
- ヨンデミタイムズ「子どもの読書は、『ショート動画化』しているのかもしれない」
- Yondemy「動画時代の現代っ子ならではの『地頭』とは」
- 文部科学省「平成29・30・31年改訂学習指導要領の趣旨・内容を分かりやすく紹介」
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