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「読めるようになる」で終わらない。選ぶ力・読む力・探究心を育てる新しい選書

2026.08.21

「読めるようになる」で終わらない。選ぶ力・読む力・探究心を育てる新しい選書

ヨンデミーが育てたいものは、「本を読めること」だけではありません。

その先に育てたいのが、「選ぶ力」「読む力」「探究心」の3つです。

この3つが、お子さんは自分の「好き」を起点に、目を輝かせながら学びを広げていくための土台になる。ヨンデミーはそう考えています。

この記事では、今回リニューアルした選書で、この3つの力をどのように育てていくのかをご紹介します。

選ぶ力——自分の「好き」を見つけ、自分で次を選ぶ

「次」が差し出される時代だからこそ、自分で選ぶ力を

今の子どもたちのまわりには、動画やSNSをはじめ、興味を引くコンテンツがあふれています。ひとつ見終われば、「次におすすめ」まで自動で差し出されます。

そんな時代だからこそ、「自分は何が好き?」「次は何を知りたい?」と立ち止まる機会が大切になります。

▽なぜ今、この力が大切なのか。詳しい背景は、こちらの記事でご紹介しています。

選ぶ力は、「選ぶ経験」の中で育っていく

けれど、子どもは最初から、自分の好みをうまく言葉にしたり、たくさんの選択肢から自分に合うものを選んだりできるわけではありません。

そこでヨンデミーは考えました。

すべてを任せるのでも、代わりに決めるのでもない。「選びやすい環境」をつくり、お子さんに「自分で決める経験」を重ねてもらうことが、大切なのではないか。

新しい選書を考えるうえで参考にしたのが、ブックディレクター・幅允孝さんの『差し出し方の教室』です。本との出会いは「どの本を選ぶか」だけでなく、選んだ本をどう差し出すかまで含めてつくるものだと学びました。

『差し出し方の教室』 幅允孝・著 弘文堂

「自由に選んでね」と言うだけでは、選ぶことが難しいお子さんもいます。そこで新しい選書では、まず選びやすいところまで候補を絞り、その中から最後の1冊をお子さん自身が決めます。

そんな小さな選択を重ねながら、選ぶ力を少しずつ育てていきます。

自分で選ぶと、自分の「好き」がわかってくる

そして、選ぶ経験にはもう一つ大切な意味があります。

「この中なら、これが気になる」

「これは選ばなかった」

「読んでみたら、思った以上に好きだった」

こうした小さな意思表示を重ねるほど、「自分って、こういうものが好きなんだ」が少しずつ見えてきます。自分は何が好きで、何ならもっと知りたいと思えるのか。それを自分でわかっていることは、これから学びを広げていくための大切な土台になります。

読む力——「面白がれる世界」を広げる

好きなものだけ読み続けちゃダメ?

「選ぶ力」が育ち、自分の「好き」が少しずつわかってきた。では、その好みに合う本を読み続ければいいのでしょうか。

たとえば、「かいけつゾロリ」が大好きで、シリーズを次々と読むお子さん。夢中になれる本に出会えたことは、とても素敵なことです。でも、全巻を読み終えたあとに、「ゾロリじゃないなら、読みたい本がない」と読書をやめてしまうことがあります。こうした“アフターゾロリ問題”は、多くの保護者さまにとって悩みの種でもあります。

だからヨンデミーでは、「好きな本を見つける」だけでなく、「これも面白い」と思える本を増やすことを大切にしています。これまでのように、ヨンデミーレベルをもとに少しずつ難しい本へ進むと同時に、今までなら選ばなかった本にも出会っていく。

縦に、少しずつ難しい本へ。横に、「これも面白い」と思える本へ。

新しい選書では、読む力をこの両方に広げていきます。

お子さんの「楽しめる幅」を広げる、3冊の選書の工夫

新しい選書で提示する3冊は、単純に「おすすめ度が高い本を3冊」並べているわけではありません。

候補となる3冊には、

  • 1冊目:好きなものを、まっすぐ深める本
  • 2冊目:好みの芯は変えず、少しだけずらす本
  • 3冊目:ジャンルは変えて、それでも楽しめる本

が選ばれます。

たとえば、冒険の物語を楽しんだお子さんなら、次も冒険ものだけをおすすめするのではありません。その本の何を面白がっていたのかを見ながら、好きな要素を残した別ジャンルの本にも橋をかけます。たとえば、「仲間と力を合わせるところ」が好きな可能性があるなら、チームで何かに挑戦する物語をおすすめします。

好きなものから大きく外れすぎず、でも同じ場所にとどまらない。そんなふうに、次の本への橋をつくっていきます。

「楽しく・たくさん・幅広く」を、もっと先へ

こうした選書を続けていくと、お子さんの読書はどうなるのでしょうか?

最初は「イルカが好き」だったはずなのに、イルカについて知るうちに海の生きものに興味を持ち、そこから海そのものへ。気づけば、海を舞台にした冒険物語を夢中で読んでいる。

あるいは、「大人になる」という物語から、将来や仕事について考える本へ進んでいくこともあります。

1冊ずつを見れば、ほんの少し好きだった本からずらしているだけです。

しかし、その小さな移動がつながっていくと、最初の「好き」から、自分ひとりでは出会わなかった本や世界までたどり着けます。

ヨンデミーが大切にしている「楽しく・たくさん・幅広く」な読書体験を、よりパワーアップしてお届けできるようになりました。

探究心——「もっと知りたい」から、自分で学びを広げていく

「知りたい」から、学びが自分で動き出す

「育てる選書」の3つ目のポイントが「探究心」です。

ヨンデミーが大切にしたい探究心とは、「好き」や「気になる」を出発点に、自分から次を追いかけ、学びを広げていく力です。本で生まれた疑問が別の本や実体験につながり、そこでまた新しい「知りたい」が生まれていく。

その先では、保護者さまが驚くほど、一つのことに詳しくなっていることもあります。誰かが次を教えてくれるのを待たず、自分で学びを広げ始めていること。

これが、ヨンデミーが目指したい「目を輝かせながら学ぶ」姿です。

実際に生まれている、「好き」から始まる学び

これまでヨンデミーを続けてきたお子さんたちの中でも、「好き」や「気になる」を追いかけるうちに、思いもよらないところまで学びが広がっていく姿が見られています。

「やりたい」から、必要なことを自分で学ぶ——デュークカブーンさん

デュークカブーンさんの出発点は、大好きなサメでした。図鑑中心だった読書は次第に物語へ広がり、『注文の多い料理店』に夢中になると、「山猫軒の続きをレゴ・プログラミングでつくりたい」と制作へ。さらにプログラミングコンテストでは、サメ型の募金箱『仕分けジョーズ』を制作し、そのために募金やお金の仕組みまで本で調べました。

そんなふうに、最初の「サメが好き」から学びの世界が広がっていったのです。

お子さんの作品「仕分けジョーズ」

物語の「好き」から、現実の世界へ——ルルさん

ルルさんが大好きなのは、クマです。

「くまくん」シリーズなどクマが登場する物語を楽しみ、やがて『ひぐま』のように本物のクマを扱う本にも手を伸ばすようになりました。

すると、ニュースで見るクマ被害も気になるように。動物園の「どんぐりポスト」のためにどんぐりを集め、さらに「鹿にも似た問題があるのかな?」と奈良や広島の鹿について調べ始めました。物語の中の「クマが好き」が、本物のクマへ、そして現実の社会へと広がっていったのです。

2人に共通するのは、「好き」が学びを動かしていること

2人に共通しているのは、「好き」が次の学びにつながっていることです。

誰かに決められた順番ではなく、自分の「気になる」を追いかけるうちに、学びが思いがけないところまで広がっていく。

そんな循環が、学びを広げていきます。

きみの「好き」がいちばんの原動力!

これまで、こうした「好き」から始まる学びを、お子さんたちの姿から何度も教えてもらいました。

自分の「好き」を見つけて選び、楽しめる世界を広げ、その先の「もっと知りたい」を追いかけていく。

その学びを支えるために、新しい選書では「選ぶ力」「読む力」「探究心」の3つを大切にしています。

「きみの『好き』がいちばんの原動力!」

そんな学びへの入口を、「育てる選書」から届けていきます。


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きぬ

ヨンデミー 編集部