【まだ間に合う!】読書感想文は、「読む前」が9割!?
2026.08.16

毎年夏になると、保護者の方からよく聞かれる質問があります。
「読書感想文って、どう書かせたらいいですか?」
書き方のテクニックは、ネットにも書籍にもたくさんあります。構成の型、書き出しの工夫、締めの言葉……どれも役に立つものです。
ただ、もっと大事なことがあるんです。読書感想文は、書き始める前——「読む前」が9割!
今回は、私が「『読む前』が9割」と断言する意味と、すぐに実践できるコツをお伝えします!
「書くことがない」は、書く力の問題ではありません
読書感想文に関していちばん多く聞くお悩みは、「うちの子、書くことが思い浮かばないみたいで……」というものです。
書きたいことさえあれば、原稿用紙はとりあえず埋められるかもしれません。世の中のテクニックが効くのも、書きたいことがある子です。
書きたいことが無いまま無理にひねり出しても、気が乗りません。見かねた保護者の方が「ここはこう書いたら?」と中身を決めていくと、完成した作文を読み返して「……これ、子どもじゃなくて私の作文じゃん」となってしまう。心当たりのある方も、多いのではないでしょうか。
だから大事なのは、書き方の前に、子どもの中から「書きたい」が自然とあふれる本を選ぶこと。つまり、本選びです。
読書感想文は、「本選び」が9割!
そこで、以下では課題図書編と自由図書編で、それぞれ本選びのコツをご紹介します。
課題図書から選ぶなら:全部開いて、1冊ずつ小さなプレゼンを
課題図書で書く場合のポイントは、「じっくり選ぶ」ことです。
書店に行ったら、すぐに決めず、対象学年の課題図書を全部手に取って、開いてみてください。
お子さんは、めんどくさがって、パッと決めようとするかもしれませんが、ここは粘って1冊ずつ、「この本、おもしろそうだね」「これなら、こういう感想文が書きやすそうだね」と、小さなプレゼンをしてあげてください。ポップや帯に書いてあることを、そのまま読み上げるだけで十分です。結果的に最初に選んだ本と同じ1冊になっても、読む準備やワクワクができるはずです。
可能なら、楽しめそうな2冊を買って両方読み、書きやすかった方で進めるのもおすすめです。
読む前に「こんな本なんだな」「ここが楽しそうだな」という準備があるだけで、読みやすさも書きやすさも、まるで変わります。
自由図書で選ぶなら:すでに読んでいる本から!
自由図書の場合、最初のポイントは、大人が考える「読書感想文に向いている本」から離れることです。
何年生でも、絵本で大丈夫です。夏休みだからといって、長い本やチャレンジ本に挑む必要はありません。読書感想文そのものが、子どもにとって大きなチャレンジだからです。挑戦を二重にしない。読む本のハードルは、低いほど理想的です。それに、後述しますが、読書感想文の本は何回も読むものです。ですので、短いくらい、簡単なくらいがちょうどいいでしょう。
また、書店で新しく探すより、すでに大好きで何度も開いている本から選ぶこともおすすめです。ご家庭にある本から、思い出のある本や、好きな本を選んでみましょう。きっと、いきいきと書いてくれるはずです。
全国賞を取った子のコツは、「同じ本を10回読む」でした
読書感想文コンクールで全国賞を受賞したヨンデミー生のご家庭に、インタビューをしたことがあります。賞を取るような感想文を書くコツを聞いた際、保護者の方が教えてくださったのは、本人のこんな言葉でした。
「同じ本を、10回読む」
10回読んでも飽きない、むしろ10回読みたくなる。そんな「ハマれる本」に出会えた時点で、感想文はもうほとんど書けている——本選びが9割とは、そういうことです。
インタビュー記事はこちらです👉 https://note.com/yondemy/n/ne5a85238b419
書き方で悩む前に、選び方から
「上手く書けた “保護者の” 作文」と「文章は拙くても、お子さんの考えや見方が映し出された作文」。将来見返した時、どちらが思い出深いものになるでしょうか? きっと後者だと思います。「好き」や「書きたい」の入った読書感想文は、子どもの学びと感性のアルバムなんです!
そのためにも「読書感想文は子どもがハマれる本選びが9割!」と言わせてください。
この夏は、原稿用紙に向かう前に、親子で「どの本にする?」の時間をじっくり取ってみてはいかがでしょうか。好きな本に出会うことができれば、読書感想文の課題も、前のめりなものに変わります。書きたいことがある子の筆は、大人が思っているよりずっと軽いはずです。


